ショパン バラード 第1番
Frederic Chopin (1810-1849)
Ballade No.1 op.23
1831〜35年に作曲された、ショパンが20代前半のときの作品です。彼にとって初めての「大作」と言える曲で、ショパンの作品の中でも重要な位置を占める一曲です。
「バラード」というのは、もともと物語性のある詩や歌のことを指す言葉です。ショパンはこの言葉を初めてピアノ曲のタイトルに使った作曲家で、まるで物語を語っているような音楽になっています。
曲は、静かで問いかけるような短い序奏から始まり、その後に出てくる二つの主題(メロディ)が対比的に展開していきます。一つは控えめで内省的な感じ、もう一つはより歌うような美しいメロディです。曲の終盤に向かってテンポがどんどん速くなり、最後は「Presto con fuoco(炎のように速く)」という激しいクライマックスを迎えます。
物語のように始まり、徐々に盛り上がって、最後に大きなドラマを迎える——そんな構成が、この曲の一番の魅力だと思います。
ワルツやノクターンを通じてショパンらしい音色やフレーズの歌わせ方に慣れてきた方にとって、このバラードは次のステップとしてぴったりの曲です。曲は長く、技術的にも体力的にもチャレンジングですが、時間をかけて一つの物語をじっくり作り上げていく過程は、これまでの曲とはまた違った大きな喜びを与えてくれるはずです。少し時間がかかっても、ぜひ挑戦してみてほしい一曲です。
楽譜はimslp
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